2016年の4月から11月にかけて、東日本地域の4都市(宮城県仙台市、長野県長野市、茅野市、東京都多摩市)が"宮沢賢治"をテーマとした市民創作プログラム、および「風の又三郎」の舞台作品の創作・上演に、世界で活躍する舞台演出家小池博史らとともに臨む。

2016年10月17日月曜日

[KENJI]子ども創作ワークショップ+鑑賞プログラム「風の衣装を作って見よう」【レポート5】

創作ワークショップ 穴を開けて着方を工夫する②


浜井さん
そうしたら、あともう2つ、違うところに穴を開けてみよう。
縦、横、斜め。最初に穴を開けた裏でもいいよ。
まちがって切れてもいい。
思いもよらないところに穴を開けてみよう。
そして、どう着るかをさらに試してみよう。


もともとあった穴が2つ。
自分で開けた穴が3つ。
頭。手。足。
いろんな通し方をしてみたら
いろんな着方が広がる!


すぐに穴を開ける子もいれば、ひとつ穴を開けたら次に開けるのがちょっと勇気がいるのか、考え込む子も。
切るのは、勇気のいること。


 子どもたち
「穴にどんどん通していくでしょ、そうすると変身ごっこができるよ」
「これは四次元ポケットだよ」
「砂漠の人みたいになった!」
「ぜったいマントにするんだ」
「皇帝になった気分」
「くしゅくしゅってなった」
「足に通してもいいんだ」



子ども
小さい穴を開けて、布をくるっとして通してみたら、
ぼたんになったよ。

浜井さん
すごい!思いつかなかったなあ。そのアイデアいただき!

子どもたち
おおー!どうやったの?


子ども
失敗した。大きく開けすぎた。

浜井さん
そしたら結んでみたらどう?

子ども
あ、穴がふたつに増えた!

子どもたち
ほんとだ、すごいすごい!






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[KENJI]子ども創作ワークショップ+鑑賞プログラム「風の衣装を作って見よう」【レポート4】

創作ワークショップ 質問1「なんで服を着るんだろう?」


浜井さん
ところで、縄文人はどうして服を着たんだと思う?


子どもたち
「恥ずかしい」
「寒い」「暑い」「あったかいから」
「からだが汚れるから」「からだを守るため」「傷つかないように」
「環境に適応するため」
「狩りの時に危ないから」
「土器を焼いているときにやけどしないように」
「サルから人になったときに毛がなくなったから」
「かっこよくしたいから」
「虫に刺されたくない」
「おしゃれしたい」
「自分を目立たせたい」
「自分のからだを見せたくない」
「自分のからだに模様をつけようとした」
「寝るときに土がつかないように」
「動物にやられないように」
「人間のにおいを消すため」

浜井さん
お祭りのときには何を着る?

子どもたち
はっぴ、浴衣、甚平

浜井さん
からだを守ったり、おしゃれして目立つということのほかに、
神にささげる、なにかにささげる、というのもあったかもしれないね。

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[KENJI]子ども創作ワークショップ+鑑賞プログラム「風の衣装を作って見よう」【レポート3】

創作ワークショップ 穴を開けて着方を工夫する①



浜井さん
では、いったん布をもとのように広げて、ひとつ、穴を開けてみよう。


・穴を開けたい位置に定規で30cmの線をひく。
・縦横どちらでもよい。斜めにしたければそれもOK。
・はさみで布を線に沿って切る


浜井さん
穴があいたら、そこに頭を通して着てみよう!


頭は1つ、腕は2本。
開いている穴は3つ。
ほかの着方はできるかな?

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[KENJI]子ども創作ワークショップ+鑑賞プログラム「風の衣装を作って見よう」【レポート2】

 創作ワークショップ 布をかぶってみる

 


浜井さん
ひとりひとつ、白い布を配ります。縄文の縄のようによってあるものをほどくと、正方形を二つ折りにした布がでてきます。両端をミシンで縫ってある。袋みたいになっています。すでに2か所、穴が開いています。切りっぱなしになっている方を下にして、広げて持ったら、まず2つの穴に手を入れてみましょう。



浜井さん
後ろにくるっと回すと、服のように着れる。
頭にかぶるとフードができた。
首をつまんでみると何に見える?
もっと下ろして顔をかくすと、おばけがたくさん。
頭の後ろでまとめたらどう?
足を広げて肩を出して、腕を組んだら?
足をクロスしてみると?
片手を抜いて、穴を頭にかぶってみたら?
みんなで見せ合ってみよう。
鏡で見てみよう。



子どもたち
「ハトみたい」
「ぱたぱたー」
「ふわふわ」
「天使になった」
「空飛べるかな
「いろんな着方ができる」
「ドレープができた」
「包帯みたい」
「骨折したみたい」
「傷だらけの戦士」
「雨の日みたい」
「散髪屋さんみたい」
「ちょっと王様っぽい」
「給食当番」
「アラブの人」
「エジプトみたい」
「マリアさま」
「お坊さん」
「むかしの人ってこういうふうに着てたのかな」




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2016年10月16日日曜日

風の又三郎2016 -Odyssey of Wind- 滞在制作in仙台


こんにちは。今日から出演者の皆さんにインタビューしたいと思います。
いろいろなジャンルとの共同舞台で大活躍の能楽師、清水寛二さん(銕仙会)からスタート。


―最近気になることは?

町で見かける子どもたちのことが、心配ですね。
一人一人が、家に閉じこもりゲームやテレビ、虚像ばかり見ているでしょう。中には虚像ということも分からなくなって犯罪に走ったり。いろいろな世代の人と話をする機会がない。

―何が悪かったのでしょう?

学校に教育を任せすぎじゃないですか。
学校だけが教育の専門機関として、責任を負わされていると思います。

いろいろなところで子どもを育てられるでしょう?
たとえば、地域で。
演劇も音楽も、立派な教育になります。
演技だって衣装だって道具だって、皆が力を出し合い、持ち寄り合って創るものです。
劇場は立派な教育機関です。「劇場は学校だ」。(決めゼリフのようなご自分の発言に照れ笑い)

―さて、小池さんはどんな人ですか?

この設問に対する答えではありませんが、台本には「鬼!」「鬼だ!」「鬼が来た!」などの言葉もありますね。

―・・・・。「風の又三郎2016」にかける思いを。

風になって、かけるぞ!


「風の又三郎2016」の後は、11月16日にエリック・サティの音楽喜劇「メドゥーサの罠」を舞い、12月は世阿弥の名作「頼政」に出演する清水寛二さん、お忙しいところ、お話しありがとうございました。






次に、俊敏な又三郎役の谷口界さん(パフォーマー、大道芸人)。

―仙台の印象は?

空気が澄んでいて自然に深呼吸したくなります。緑が多いですね。ごはんもおいしくて、特に野菜が新鮮です。

―最近気になることは?

スマホやインターネットが普及して、情報過多なのが気になります。テレビ持ってないんですよ。インターネットは使いますけど。
情報に振り回されて時間を取られるより、もう少し目の前にあることを見ていたい。

台原森林公園を午前中よく散歩してるんです。
すっごい気持ち良い。空気が違います。こんな公園、東京にはないです。
高ーい木があって、それを見ていると、又三郎はこんな木に登ったのだろうか、と、ふと想像してしまいます。

―本当に、自然児というか、見た目通りですね!(誉め言葉)

小さい頃、山や森になじみがあって。保育園が山の中の「手づくり玩具館」というところで、京都の宇治から車で40分ぐらいの奥地なんですよ。山で遊んだり川で泳いだり、むかごや野イチゴを取って遊びました。小学校に入ってからは規律に従ってきたので、その頃のことを忘れてましたけど、小池さんの舞台に出させていただくようになって、その時の感覚を思い出すんです。

―「風の又三郎2016」にかける思いを。

風の又三郎は、子どもたちの視点で自然の脅威や死生観を描いています。自分のサーカス的な身体で少しでもそれを感じていただけるようにしたいです。

―小池博史さんはどんな人ですか?

今回もですが、いつも多様な身体の人が集まっています。
それをここまで調和させ、活かせる演出家は、小池さんしかいないと思います。
作品を良くするためなら自分にも他人にも全く妥協しない人です。





12月16日(金) - 18日(日)シアタートラム 現代サーカスカンパニーながめくらしつ新作公演『心を置いて飛んでゆく』に出演する谷口界さん、爽やかな風を、ありがとうございました。












さて、10月15日は、映像と尺八が加わり、昨日までとは趣の違った舞台になりました。
光と影が入り、奥行きがぐっと広がりました。
風が流れています。まさに風流。

それではまた明日。





[KENJI]子ども創作ワークショップ+鑑賞プログラム「風の衣装を作って見よう」【レポート1】

地域創作プログラム [KENJI] 子ども創作ワークショップ+鑑賞プログラム
風の衣装を作って見よう!
学校連携:茅野市内小学4年生 縄文科単元[「風の又三郎」の観劇で、縄文の風をふかそう]


創作ワークショップ(アウトリーチ)
2016年9月7日(水)金沢小学校、宮川小学校
2016年9月8日(木)玉川小学校、永明小学校、湖東小学校
2016年9月9日(金)豊平小学校、泉野小学校、北山小学校、米沢小学校
対象:茅野市内全小学4年生児童(9校、527名)
講師:浜井弘治(「風の又三郎2016-ODYSSEY OF WIND-」舞台衣装担当、ファッションデザイナー)

二百十日 野分の風の吹く日に(風の又三郎と縄文)

企画意図
 自然と人間の関係性を問う哲学を探求した作家、宮沢賢治の生誕120年となる2016年、茅野市民館では、“宮沢賢治”をテーマに4都市(宮城県仙台市、長野県長野市、茅野市、東京都多摩市)の公共文化施設4館の共同制作による舞台作品の創作・上演と市民創作・ワークショップ《宮沢賢治生誕120年記念 4館共同制作 小池博史ブリッジプロジェクト 公演「風の又三郎2016-ODYSSEY OF WIND-」&地域創作プログラム[KENJI] 》を実施します。
 4館共同制作の一環として、各地域の市民が創作に臨む「地域創作プログラム[KENJI]」において、茅野市民館では、未来をつくる〈子どもたち〉を対象としたワークショップと鑑賞プログラム[風の衣装を作って見よう!]を実施します。過去・現在・未来をつなぐ〈風〉が主要なテーマである公演「風の又三郎」において、“見えない風を感じる”表現を担う舞台衣装を手がけたファッションデザイナーの浜井弘治さんを講師に、茅野市の教育機関と連携する取り組みです。
 茅野市では、八ヶ岳山麓で栄えた「縄文文化」の精神性をもとに「縄文プロジェクト」を推進しており、市内小中学校では「縄文科」の授業を実施しています。今回の学校連携では、「縄文」と「風の又三郎」を八ヶ岳の〈風〉でつなぐ内容として、市内全小学4年生の「縄文科」授業(「風の又三郎」の観劇で、縄文の風をふかそうプロジェクト)のなかで、衣装創作ワークショップと「風の又三郎」鑑賞を行ないます。茅野市民館からのアウトリーチによるワークショップと、茅野市民館という地域の劇場での鑑賞が、縄文科の授業として実施される形です。

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先生
「みんなは、茅野市民館で11月1日に『風の又三郎』の公演を見ます。その公演に出てくる皆さんの衣装を担当した浜井さんに教えてもらい、風を感じる衣装をつくります。みんなも、風の又三郎になった気分で、八ヶ岳からの風を感じてみましょう。」


浜井さん
「ふだんは知識を教えてもらっていると思うんだけど、今日やるワークショップというのはちょっと違っていて、自分でこたえを探してください。布に穴を開けて自由に着てもらいます。自分自身がかっこいい、すてきだと思う着方を探してください。そして、まわりに自分よりもっとすてきな着方をしている人がいたらそれを認めて、さらに自分がすてきになるような着方を見つけてください。あと、ほかの人と違うことをやってみるのを、意識してみてね。」

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◎『風の又三郎』『風野又三郎』
『風の又三郎』は、「二百十日」と呼ばれる9月1日から始まるおはなしです。山のなかの小さな学校に転校生がやってくる。その子といると、強い風がどうと吹く。子どもたちは、きっとあれは風の子、風の又三郎だ!と思います。
立春から数えて210日目、農家の刈り入れ前の時期となる「二百十日」は、「野分の風」と呼ばれる秋の台風が多い時期です。茅野市内の小学4年生を対象にしたワークショップは、ちょうど「野分の風」の吹いた9月7日~9日に実施しました。
本公演のもうひとつの原作『風野又三郎』は、風の精・又三郎が世界中の大地や海を駆け巡る物語をこどもたちに語ります。そのなかに「八ヶ岳」も登場します。

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◎ワークショップで大切にしたいこと
根本的なことを大切にしたいと考えた。縄文文化という過去の根源に触れ、「自分だったらどうするか」を考えたい。「縄文人はなんで服を着たのだろう、人はなぜ服を着るんだろう」。「風を見たことある?感じたことある?」。根本的なことを、まず疑問に思ってもらう。そして、どうするかが重要。自分が素敵だと思うものを探すことと、他の人と違うことを考えること。いにしえの事柄を、未来に向けた行為として創造する。
(浜井弘治)

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2016年10月15日土曜日

風の又三郎2016 -Odyssey of Wind- 滞在制作in仙台


こんにちは。仙台から久しぶりのレポートです。
ついに滞在制作が始まりました。
10月9日は演劇工房10-BOX、翌日10日から日立システムズホール仙台での稽古です。


「マハーバーラタ」公演を9月末にインドネシアで大盛況に終えたばかりの小池博史さんは、相変わらず陽に焼けてエネルギー溢れんばかり。

作品が出来上がって行く過程を、ほんの少しですがお見せします。



舞台セット。
スタイリッシュな白い衝立?と階段、投げ出されたような木の椅子たち。

無音の客席で静寂を堪能。
携帯電話の電源を切らずにはいられない、戒めのような静寂です。







激しい動きの身体表現が続きます。

写真に切り取られた跳躍ポーズが美しい。

一瞬一瞬どこを切っても動きがキマッテいます。これぞ鍛錬の賜物。

オーディションで選ばれた立本夏山さんが剃髪で現れ、ますますこの舞台にフィット。







馬が登場。競馬の迫力ある場面も見どころです。

疾風のごとき馬上の猛者たち。写真がブレブレでお見せできないのが残念。

下町兄弟さんの前で馬がひとやすみ?
パーカッション&ラップの一人同時多発攻撃は、必聴ですよ!









あ! 階段が黒い。

(予備知識)原作は宮沢賢治「風の又三郎」と「風野又三郎」の二作品です。

お話が変わるのかな?








風が吹きすさんでいます。
傘も破れちゃった!




仙台で稽古を重ね仕上げた作品は、まず10月22日に長野市芸術館で初演を迎えます。
その後のスケジュール=
23日 長野市芸術館、29日 パルテノン多摩
11月1日・2日 茅野市民館 6日 日立システムズホール仙台



皆さまお誘いあわせの上ぜひご覧ください。
4館のホール職員一同、お待ちしております。