2016年の4月から11月にかけて、東日本地域の4都市(宮城県仙台市、長野県長野市、茅野市、東京都多摩市)が"宮沢賢治"をテーマとした市民創作プログラム、および「風の又三郎」の舞台作品の創作・上演に、世界で活躍する舞台演出家小池博史らとともに臨む。

2016年7月13日水曜日

仙台市市民文化事業団 小池博史ブリッジプロジェクト 創作プログラム『KENJI』7月12日②


演出助手の野々下です。

7/2にワークショップが開始した今回のプロジェクトですが、
7/12の成果発表公演をもちまして無事終了いたしました。





長野、多摩と受け継がれてきたバトンを、
無事次の茅野に渡せたようです。

創作プログラムKenji
舞台公演は、仙台が集大成になります。
まさに作品やプロジェクトやそこに関わる人々が熟成されたことが、仙台公演の成功へのつながったのだと思います。

長野で作られた、作品の概要が、多摩でアレンジされ、
そのアレンジの方法が、仙台では一歩進んで実施されたような印象です。

再演するというのではなく、アップデートする。
そしてその度に、表面を取り替えるのではなく、
深化されていったKenji


そこにはやはり関わってくださった人間の可能性への飽くなき欲求があった気がします。
何をするにも条件があり、その中で、たくさんのマイナス要素が出てきます。
ただそれをどうプラスに転換できるかが、コミュニケーション能力であり、演劇人だけではなく人間の専売特許のような気がします。

そして、そのコミュニケーション能力というものは非常に人間性と関連していて、
仙台チームはその人間性の深みを最大限に引き出し、公演という成果に反映できたのではないかと思います。

10日間といっても、自主練も含めて、110時間以上参加した方から、お仕事を終えて夜遅くにいらっしゃる方まで、参加の仕方も様々。そして、それはどの集団でも同じなのだと思います。 

様々な人が、様々な目的で関わりながらも、公演という最終目標にたどり着くために、
知恵を絞り、補い合い、時には衝突し、議論していくこと。

ビジネスの世界で生きてきた公募参加者には、そこにビジネスが介入していないことも新鮮だったのではないでしょうか?
高校生の参加者たちにとっては教育プログラムのような側面もあったのかもしれません。

可能態として、
「いつか出来うる」人間たちとして、
互いにコミュニケーションしていたこの時間が、
私には希望として映りました。

今後これがどういう成果として実るのか?
可能態として、町に、人間に、アートに、演劇に関わることで、
検証し、未来に受け渡していければと思います。








・・・・・・
夜分にもかかわらず、たくさんのお客様にご来場いただきまして、まことにありがとうございました。
謝謝!

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