2016年の4月から11月にかけて、東日本地域の4都市(宮城県仙台市、長野県長野市、茅野市、東京都多摩市)が"宮沢賢治"をテーマとした市民創作プログラム、および「風の又三郎」の舞台作品の創作・上演に、世界で活躍する舞台演出家小池博史らとともに臨む。

2016年10月16日日曜日

風の又三郎2016 -Odyssey of Wind- 滞在制作in仙台


こんにちは。今日から出演者の皆さんにインタビューしたいと思います。
いろいろなジャンルとの共同舞台で大活躍の能楽師、清水寛二さん(銕仙会)からスタート。


―最近気になることは?

町で見かける子どもたちのことが、心配ですね。
一人一人が、家に閉じこもりゲームやテレビ、虚像ばかり見ているでしょう。中には虚像ということも分からなくなって犯罪に走ったり。いろいろな世代の人と話をする機会がない。

―何が悪かったのでしょう?

学校に教育を任せすぎじゃないですか。
学校だけが教育の専門機関として、責任を負わされていると思います。

いろいろなところで子どもを育てられるでしょう?
たとえば、地域で。
演劇も音楽も、立派な教育になります。
演技だって衣装だって道具だって、皆が力を出し合い、持ち寄り合って創るものです。
劇場は立派な教育機関です。「劇場は学校だ」。(決めゼリフのようなご自分の発言に照れ笑い)

―さて、小池さんはどんな人ですか?

この設問に対する答えではありませんが、台本には「鬼!」「鬼だ!」「鬼が来た!」などの言葉もありますね。

―・・・・。「風の又三郎2016」にかける思いを。

風になって、かけるぞ!


「風の又三郎2016」の後は、11月16日にエリック・サティの音楽喜劇「メドゥーサの罠」を舞い、12月は世阿弥の名作「頼政」に出演する清水寛二さん、お忙しいところ、お話しありがとうございました。






次に、俊敏な又三郎役の谷口界さん(パフォーマー、大道芸人)

―仙台の印象は?

空気が澄んでいて自然に深呼吸したくなります。緑が多いですね。ごはんもおいしくて、特に野菜が新鮮です。

―最近気になることは?

スマホやインターネットが普及して、情報過多なのが気になります。テレビ持ってないんですよ。インターネットは使いますけど。
情報に振り回されて時間を取られるより、もう少し目の前にあることを見ていたい。

台原森林公園を午前中よく散歩してるんです。
すっごい気持ち良い。空気が違います。こんな公園、東京にはないです。
高ーい木があって、それを見ていると、又三郎はこんな木に登ったのだろうか、と、ふと想像してしまいます。

―本当に、自然児というか、見た目通りですね!(誉め言葉)

小さい頃、山や森になじみがあって。保育園が山の中の「手づくり玩具館」というところで、京都の宇治から車で40分ぐらいの奥地なんですよ。山で遊んだり川で泳いだり、むかごや野イチゴを取って遊びました。小学校に入ってからは規律に従ってきたので、その頃のことを忘れてましたけど、小池さんの舞台に出させていただくようになって、その時の感覚を思い出すんです。

―「風の又三郎2016」にかける思いを。

風の又三郎は、子どもたちの視点で自然の脅威や死生観を描いています。自分のサーカス的な身体で少しでもそれを感じていただけるようにしたいです。

―小池博史さんはどんな人ですか?

今回もですが、いつも多様な身体の人が集まっています。
それをここまで調和させ、活かせる演出家は、小池さんしかいないと思います。
作品を良くするためなら自分にも他人にも全く妥協しない人です。





1216日(金) - 18日(日)シアタートラム 現代サーカスカンパニーながめくらしつ新作公演『心を置いて飛んでゆく』に出演する谷口界さん、爽やかな風を、ありがとうございました。












さて、10月15日は、映像と尺八が加わり、昨日までとは趣の違った舞台になりました。
光と影が入り、奥行きがぐっと広がりました。
風が流れています。まさに風流。

それではまた明日。





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