2016年の4月から11月にかけて、東日本地域の4都市(宮城県仙台市、長野県長野市、茅野市、東京都多摩市)が"宮沢賢治"をテーマとした市民創作プログラム、および「風の又三郎」の舞台作品の創作・上演に、世界で活躍する舞台演出家小池博史らとともに臨む。

2016年10月16日日曜日

[KENJI]子ども創作ワークショップ+鑑賞プログラム「風の衣装を作って見よう」【レポート1】

地域創作プログラム [KENJI] 子ども創作ワークショップ+鑑賞プログラム
風の衣装を作って見よう!
学校連携:茅野市内小学4年生 縄文科単元[「風の又三郎」の観劇で、縄文の風をふかそう]


創作ワークショップ(アウトリーチ)
2016年9月7日(水)金沢小学校、宮川小学校
2016年9月8日(木)玉川小学校、永明小学校、湖東小学校
2016年9月9日(金)豊平小学校、泉野小学校、北山小学校、米沢小学校
対象:茅野市内全小学4年生児童(9校、527名)
講師:浜井弘治(「風の又三郎2016-ODYSSEY OF WIND-」舞台衣装担当、ファッションデザイナー)

二百十日 野分の風の吹く日に(風の又三郎と縄文)

企画意図
 自然と人間の関係性を問う哲学を探求した作家、宮沢賢治の生誕120年となる2016年、茅野市民館では、“宮沢賢治”をテーマに4都市(宮城県仙台市、長野県長野市、茅野市、東京都多摩市)の公共文化施設4館の共同制作による舞台作品の創作・上演と市民創作・ワークショップ《宮沢賢治生誕120年記念 4館共同制作 小池博史ブリッジプロジェクト 公演「風の又三郎2016-ODYSSEY OF WIND-」&地域創作プログラム[KENJI] 》を実施します。
 4館共同制作の一環として、各地域の市民が創作に臨む「地域創作プログラム[KENJI]」において、茅野市民館では、未来をつくる〈子どもたち〉を対象としたワークショップと鑑賞プログラム[風の衣装を作って見よう!]を実施します。過去・現在・未来をつなぐ〈風〉が主要なテーマである公演「風の又三郎」において、“見えない風を感じる”表現を担う舞台衣装を手がけたファッションデザイナーの浜井弘治さんを講師に、茅野市の教育機関と連携する取り組みです。
 茅野市では、八ヶ岳山麓で栄えた「縄文文化」の精神性をもとに「縄文プロジェクト」を推進しており、市内小中学校では「縄文科」の授業を実施しています。今回の学校連携では、「縄文」と「風の又三郎」を八ヶ岳の〈風〉でつなぐ内容として、市内全小学4年生の「縄文科」授業(「風の又三郎」の観劇で、縄文の風をふかそうプロジェクト)のなかで、衣装創作ワークショップと「風の又三郎」鑑賞を行ないます。茅野市民館からのアウトリーチによるワークショップと、茅野市民館という地域の劇場での鑑賞が、縄文科の授業として実施される形です。

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先生
「みんなは、茅野市民館で11月1日に『風の又三郎』の公演を見ます。その公演に出てくる皆さんの衣装を担当した浜井さんに教えてもらい、風を感じる衣装をつくります。みんなも、風の又三郎になった気分で、八ヶ岳からの風を感じてみましょう。」


浜井さん
「ふだんは知識を教えてもらっていると思うんだけど、今日やるワークショップというのはちょっと違っていて、自分でこたえを探してください。布に穴を開けて自由に着てもらいます。自分自身がかっこいい、すてきだと思う着方を探してください。そして、まわりに自分よりもっとすてきな着方をしている人がいたらそれを認めて、さらに自分がすてきになるような着方を見つけてください。あと、ほかの人と違うことをやってみるのを、意識してみてね。」

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◎『風の又三郎』『風野又三郎』
『風の又三郎』は、「二百十日」と呼ばれる9月1日から始まるおはなしです。山のなかの小さな学校に転校生がやってくる。その子といると、強い風がどうと吹く。子どもたちは、きっとあれは風の子、風の又三郎だ!と思います。
立春から数えて210日目、農家の刈り入れ前の時期となる「二百十日」は、「野分の風」と呼ばれる秋の台風が多い時期です。茅野市内の小学4年生を対象にしたワークショップは、ちょうど「野分の風」の吹いた9月7日~9日に実施しました。
本公演のもうひとつの原作『風野又三郎』は、風の精・又三郎が世界中の大地や海を駆け巡る物語をこどもたちに語ります。そのなかに「八ヶ岳」も登場します。

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◎ワークショップで大切にしたいこと
根本的なことを大切にしたいと考えた。縄文文化という過去の根源に触れ、「自分だったらどうするか」を考えたい。「縄文人はなんで服を着たのだろう、人はなぜ服を着るんだろう」。「風を見たことある?感じたことある?」。根本的なことを、まず疑問に思ってもらう。そして、どうするかが重要。自分が素敵だと思うものを探すことと、他の人と違うことを考えること。いにしえの事柄を、未来に向けた行為として創造する。
(浜井弘治)

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